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2005 年 7 月に「株式会社アイム」として設立。2015 年に「第一三共ヘルスケア株
式会社」の 100% 子会社化され、2024 年に現在の社名に変更。「私たちは美と健
康を届ける身近な存在として豊かなライフスタイルの実現を応援します。」という企業
理念に基づき、スキンケアブランドの「ライスフォース」、および「ブライトエイジ」、健
康食品ブランドの「リゲイン」、漢方薬ブランドの「からだ和快」などの通信販売事業を
展開。商品やサービスを通じてお客様との架け橋となり、生活に笑顔と感動を届ける
ことを目指している。

daiichisankyo-hcdr.co.jp
Industry: ヘルスケア
Location: 東京
Customer since: 2024年

既存の CDN Fastly移行することでキャッシュヒット 98% 以上を実現したほか分かかったキャッシュクリアを数秒に短縮


2005年の創業以来、生活者との直接のコミュニケーションを大切にしながら、機能性スキンケア・食品などの通信販売事業を
展開している第一三共ヘルスケアダイレクト株式会社(以下、第一三共ヘルスケアダイレクト)。通信販売の企業として「お客様
に商品を直接お届けする」のはもちろん、「美と健康を直接お届けする身近な存在」を目指している。その一環として、EC サイ
トのコンテンツサーバーへの負荷軽減やキャッシュによる高速化、運用の効率化による顧客満足度向上のためのシステム改善
を目的に、Fastly のクラウド CDN サービスを採用した。


CDN刷新でサーバー負荷の軽減やキャッシュによる高速化を目指す


第一三共ヘルスケアダイレクトは、「第一三共ヘルスケア株式会社」の 100% 子会社であった「株式会社アイム」の社名を変更する
ことで、2024 年 4 月に誕生した。生活者との直接のコミュニケーションを大切にしながら、機能性スキンケアや食品などの通信販売を事業として展開。企業スローガンを「美しさと健やかさをもっと近くに、ずっと未来に。」に進化させ、生活者に美と健康を届け、さらに身近な存在として豊かなライフスタイルの実現を応援するというミッションに取り組んでいる。


代表ブランドとしては、アイムで提供していたお米の発酵由来の美容成分を配合した保湿系スキンケア「ライスフォース」シリーズ、有効成分「トラネキサム酸」を核としたエイジングスキンケア「ブライトエイジ」シリーズ、シミに効果が期待できる内服薬「ブライトエイジ ホワイト」、疲労と糖化の関係に着目して開発された「リゲイントリプルフォース」を始めとする「リゲイン」内服シリーズを提供している。


同社では、通信販売用のECサイトはもちろん、基幹システムも含めて、開発から保守、セキュリティ周りまでのほとんどを内製化している。ICT 部 課長代理である角乢圭太氏 は、「ICT 部では、われわれの商品をより多くのお客様に知ってもらうためのプロモーションや季節に合わせた各種キャンペーンの実施など、顧客満足度を向上するための施策を支援するシステム改善にも取り組んでいます」と話す。


通信販売用の EC サイトでは、これまでもコンテンツ配信ネットワーク(CDN)サービスを利用してシステムを構築・運用していました。角乢氏 は、「CDN サービスを導入したことで、コンテンツサーバーへの負荷軽減やコンテンツのキャッシュによるレスポンスの高速化など、基本的なシステムの課題は解消していました。しかしベンダーのサポート体制に不安があり、コストパフォーマンスにも課題を感じていたことから、より良い CDN サービスを適正なコストで導入したいと考えていました」と話している。


UI分かりやすさや設定のしやすさを高く評価して Fastly採用


第一三共ヘルスケアダイレクトでは、2024 年 1 月より既存のCDN サービスの移行に関する検討を開始。4 月より Fastly の担当者にサポートしてもらいながら、Fastly CDN の PoC(概念実証)を開始し、約 1 カ月かけて基本的な機能の確認はもちろん、実際の運用に即した操作性などの確認を行っている。PoC のポイントを、ICT 部の岩見和寛氏 は、「EC サイトでの利用になるので、お客様に画像表示の品質が担保されているかどうかを確認しています。Fastly を知ったのは、EC サイトのシステム開発をサポートしてもらっている SI パートナーからの紹介でした」と話す。


Fastly の CDN を採用した理由を角乢氏は、次のように話す。「CDN サービスの移行にあたりPoC を実施したのですが、Fastlyの CDN は ユーザーインターフェース(UI)の分かりやすさ、設定のしやすさ、設定と運用のバランスの良さなどを評価して採用を決めました。これまで使っていた CDNサービスにもさまざまな機能があったのですが、操作や設定、運用で難しい面がありました。最終的に Fastly に決めたのは、費用対効果が高いことが理由でした。Fastly の CDN は EC サイトのリクエスト量が、いまの2倍になっても、既存の CDN よりも高いコスト効果が期待できました。」


Fastly の CDN への移行作業は、2024年6月中旬から開始され、約 1 カ月の移行作業を経て7月中旬から本番環境での運用を開始している。移行後の EC システムは、CDN と WAF を経由して、バックエンドの EC サービスにつながる標準的な構成となっている。角乢氏 は、「Fastly の CDN への移行に関しては、苦労も工夫も必要ありませんでした。Fastly の担当者のサポートもあり、スムーズに移行することができました。これまでの CDN の経験やノウハウを生かすこともできたので、移行作業
に関しては本当に簡単だったと思っています」と話す。


また岩見氏 は、「初期設定に関しては、基本的には Fastly の担当者に依頼して実装してもらいました。細かい設定まで丁寧に対応してもらえたので本当に助かりました。2024 年に転職して EC サイトの管理を担当していたので、当初は不安もありましたがまったく問題なく移行できました。新しい機能へのアップデートを試してみたいときにも、迅速に対応してもらえたので、今後もシステムの改善などに関して積極的に相談させていただきたいと思っています」と話している。


CDN高いキャッシュヒット率によるさらなる顧客体験の向上に期待


EC サイトの CDN を Fastly に移行したことで、すでにいくつかの効果を上げている。角乢氏 は、「Fastly の CDN は、HTTP/3に対応していることもあり、ウェブブラウザとウェブサーバー間の通信が高速化され、画像の表示速度が速くなっています。キャッシュのヒット率も 98% 以上と非常に高く、画像サーバーへの負荷も軽減できているので、Fastly の技術力の高さを感じています」と話す。


「運用面でも UI の操作性が高いので、必要な機能を容易に設定することができます。これまでは複雑な設定はベンダーに依頼
して作業してもらうことが必要だったのでコストと工数がかかっていました。Fastly の CDN であれば自分たちで容易に設定ができるので、コストと工数を削減でき、管理もしやすくなりました。」(角乢氏 )


また以前は、CDN の画像最適化の機能を利用していたが、タイミングにより画像が最適化されず、粗い画像が返ってくるなどの
技術的な課題もあった。さらに EC サイトの運用は ICT 部だけでなく、販売促進部門の担当者も行っていたが、キャッシュクリアなどの作業で少し苦労していたことも課題だった。岩見氏は、「キャッシュをクリアしてほしいという依頼が販売促進部門からあるのですが、そのときにうまくキャッシュがクリアできず、またキャッシュのクリアが遅いという課題もありました。Fastly の CDN に移行したことで、数十分かかっていたキャッシュクリアが数秒で終わったので、大きな性能差を感じました」と話す。


今後、第一三共ヘルスケアダイレクトでは、より一層の事業の拡大を目指すことが必要であり、ECサイトへのアクセス数を増やしていくための取り組みを検討している。その一環として、EC サイトの機能強化を進めていくが、FastlyのCDN の高いキャッシュヒット率に加え、新たな機能の活用による、さらなる顧客体験の向上に期待している。今後の展望について角乢氏は、次のように話している。


「今後、EC サイトの拡張や新たなECサイトの開設があれば、そのときにも Fastly のサービスを利用したいと思っています。例えば、クライアントサイド プロテクションがリリースされたという話を聞いたのですが、的確な管理が求められる個人情報のさらなるセキュリティ強化に利用できるのではないかと考えています。Fastly の担当者には、定例会で常にアップデート情報を提供してもらえるのですが、引き続き有効な情報提供を期待しています。」

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