エンジニアがデジタルトランスフォーメーションを加速させる4つの方法 | Fastly

2020年は、誰もが新しい時代のニューノーマルに適応することを求められた年でした。企業にとって、新型コロナウイルスとはデジタルトランスフォーメーションの加速を意味しました。しかも、ごく限られた時間と費用、人材でその急務に当たることが求められたのです。時代と社会の要求に応える責任のある組織で、アプリケーションやプラットフォームの拡張に取り組むエンジニアリングリーダーには、特に強いプレッシャーがかかっています。同時にそれは、私たちエンジニアにとって特別な時代の到来を意味しているのです。全世界がデジタルファーストへと移行する中、人々は開発者の価値を実感するようになりました。彼らを、現状を乗り越えるための役割を担うだけではなく、今後の世界で生き残り繁栄するために不可欠な存在として認識するようになったのです。 

では、このような開発者に大きなプレッシャーがかかる時代に、どのようにしてイノベーションを実現し、チームや企業の成功を支援すればよいのでしょうか?本ブログ記事では、エンジニアリングチームのリーダーがテクノロジーを強化し、企業目標を達成し、スタッフが充実した生活を送れるよう配慮していくために必要となる、4つの主要な原則を説明します。小規模でも影響力の大きいコードブロックのエッジ移行から、トラフィックの急増に備えたインテリジェントな再設計、基本的な管理スタイルの見直しまで、チームがいつでもイノベーションを起こし、明日の成功に向けて準備できる、いくつかの実践的な方法をご紹介します。 

1. MVP の見直し 

今年は、合理化と迅速な行動が特に求められています。だからこそ、次のプロダクトリリースに向けて戦略を練る場合には、今までよりも「より小さく考える」必要があるのです。プロジェクト全体の完成までに6か月または1年かかる場合でも、できるだけ早くユーザーに価値を提供できるようにプロジェクトを組むには、どうすればよいでしょうか。影響力の強い機能を提供するのに必要な最短期間はどれくらいでしょうか。巨大なプロジェクトを最小のコンポーネントに分解してみると、より大きなイノベーションが見えてくることがあります。このような事前決定にトレードオフはつきものですが、小規模でも価値のあるリリースを安定したペースで提供できるようになると、そこには大きな違いが出てきます。あなたのチームは、自分達が構築する製品に対し強い誇りを持つようになり、ユーザーは改善された製品からより早く利益を得ることができるようになります。

2. 開発者へのソリューションの提案 

すべてがうまく進んでいる時に良いマネージャーであることは容易ですが、最も重要なのは困難な状況下におけるマネージャーとしての振る舞いです。困難な状況下におけるマネジメントには、普段とは異なるスキルと戦略が必要です。現在は、自分自身のストレスレベルや、それがチームにどのような影響を与えているか、イノベーションを促進するような雰囲気を作り出せているかを見直す最良のタイミングです。開発者は自律性を渇望しています。そしてそれが問題解決に不可欠なことは確かです。また、再設計や完全オンライン化のような大きな課題に直面した際、チームに主体性を持たせることが重要だということもわかっています。リーダーは何かと問題に気づき過ぎて、自分の解決策こそ正しいと過信し、細かく過剰に指示を出してしまいがちです。しかし、細かく指示されることを好む人はいませんし、そのようなレベルでのコントロールは、チームが最高の仕事を行う足かせとなり、最高のエンジニアリングソリューションを実現するための創造性を発揮することもできません。そのようなチームの主体性こそが、今この時代に求められているものなのです。 

チームに問題を提起し、達成すべき成功がどのようなものか伝え、チームに適したツールやワークフローを自分たちで選択させる。それこそが優れたマネジメントです。そして今が、リーダーとしての自分をリセットし、チームを確認する絶好の機会なのです。そうすることで、スタッフを適切にサポートし、素晴らしい成果を出すために必要な自律性を持たせることができます。

3. セキュリティ対応という考え方への移行

開発チームは迅速さを求めているので、セキュリティチームはその妨げにはなりたくありません。しかし予測不能の事態に直面した場合は、まずセキュリティと管理下にあるものに焦点を当てる必要があります。迅速性と安全性は常に相関関係にありますが、今はセキュリティを邪魔者扱いするのではなく、むしろ強化すべき時代です。 

セキュリティチームのアクションを待つのではなく、積極的にセキュリティチームと協力して、自分達の環境を可視化する必要があります。アプリケーションチームのニーズが可視化され、理解を深めることで、セキュリティチームと運用チームはより優れたサービスをアプリケーションチームに提供できます。これによって組織全体が強化され、自律性とセキュリティ体制が促進され、誰もが迅速かつ安全に動くことが可能になるのです。(ヒント : このアプローチは、Signal Sciences Fastly チームに参加した理由のひとつに過ぎません。) 

4. サーバーレス (特にエッジ) を活用

より少ないリソースでより多くを達成できるという意味において、サーバーレスはゲームチェンジャーだと言えます。運用を簡素化してチームの負担を軽減し、より迅速な出荷を可能にし、クラウド費用を最適化することが可能です。サーバーやネットワークを気にせずにビジネスロジックを構築できるため、チームは、直面している大きな問題の解決により多くの時間を費やすことができます。また、そのロジックを可能な限りエンドユーザーと近いネットワークエッジで実行することで、パフォーマンスとスケールアップの両方から、より優れたカスタマーエクスペリエンスを提供できます。エッジで構築するということは、最も忙しい時間帯や予期せぬトラフィックスパイク発生時でも、サイトがそれに対応し、ユーザーの期待通りに配信できることを意味します。 

もちろん、一度にすべてを再設計してオーバーホールする必要はありません。アプリケーションのパーツをエッジに移行するには、実用的かつ実行可能な方法があります。マイクロサービスと JamStack API は作業を開始してテストするのに最適な方法です。

まとめ

2020年の課題を乗り切るための、魔法の公式のようなものは存在しません。しかし、どこで構築しているのか、安全性はどうか、何を効率化できるのか、チームのためにどのような環境を用意しているかなど、基本に目を向けることで企業の目標達成に向け大きく前進することができます。この時代にイノベーションを成功させるのは、テクノロジーやソリューション、そしてスタッフの働きやすい環境づくりにフォーカスを当ててきたリーダーたちです。さらに、エッジでのトランスフォーメーションの加速化にご関心をお持ちの方は、Khan AcademyGannett がどのようにして出会ったのかをご覧ください。この他にも近日中に多くのケーススタディを更新する予定です。

Laura Thomson
SVP of Engineering
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Laura Thomson
SVP of Engineering

Fastly の Senior Vice President of Engineering を務める Laura Thomson は、Internet Society の理事会のメンバーでもあります。Fastly 入社前は Mozilla に10年以上勤務し、エンジニアリングチームと運用チームを統括したほか、Let's Encrypt に役員として貢献しました。ソフトウェア開発に関するベストセラー書籍の著者でもある Laura は過去20年間にわたり、世界各地の数多くのカンファレンスで講演しています。

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