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Fastly + Scalepost: Fastly プラットフォームを拡張して AI クローラーを管理する

John Agger

Media & Entertainment、Principal Industry Marketing Manager, Fastly

ChatGPT、Perplexity、Claude のようなツールは、デジタルパブリッシャーやコンテンツクリエイターがオーディエンスと関わる方法を再構築しています。現在では、クリックやページビューが発生することなく、クリエイターが苦労して作成したコンテンツを直接引用することで、即座に回答全体が生成されるようになりました。これらのプラットフォームがニュース、エンターテインメント、コマースの主要チャネルとなる中で、可視性の欠如により、企業は急成長するデジタルパブリッシングの領域で自らの影響力やコンテンツの利用状況について確信を持てない状態にあります。

ScalePost は最近、パブリッシャーやブランドに対し、自分たちのコンテンツが AI による回答にどのように登場しているのか (誰に、どのくらい引用されているのか) を明確に可視化できるツール群を発表しました。これにより、プレゼンスを測定し、改善できるようになります。これらのツールは現在、収益、マーケティング、SEO チームで活用されています。

しかし、このソリューションの仕組みを掘り下げる前に、Fastly プラットフォームがこのようなイノベーションに適している特別な理由を理解しておく価値があります。拡張、カスタマイズ、強化が可能なように構築された Fastly は、開発者やパートナーにエッジで新しい機能を創造するための基盤を提供し、ScalePost のようなソリューションを可能にしているのです。

Fastly はどのようにして卓越した可視性と拡張性を提供しているか

開発者やサードパーティ企業は、柔軟で、開発者に優しく、高度にカスタマイズ可能な Fastly のアーキテクチャを活用して、Fastly の価値を継続的に高めています。オンラインビジネスの場合、エッジで直接サービスやアプリケーションを実行できるため、パフォーマンスを即時に改善し、トラフィックの管理方法をより細かく制御できます。これにより Fastly は単なる CDN ではなく、ユーザーと共に成長し、時間の経過とともに投資価値を強化するエッジプラットフォームとなっています。

重要な差別化要因は、Fastly が提供する可視性です。即時かつ無料のログファイルにより、企業はトラフィック全体で何が起こっているかを正確に示すリアルタイムのデータソースを得られます。たとえば ScalePost はこの機能を活用し、AI プラットフォームによってコンテンツがどのように参照・利用されているかを顧客に正確かつ即座に提示しています。他のプロバイダーが提供するのはログデータの一部だけで、しかも遅延や追加コストが伴うことが多いのに対し、Fastly はお客様のログを 100% 即時に利用可能にします。この透明性の高さによって、企業は問題をより迅速に検知し、深いインサイトを引き出し、顧客が信頼できるソリューションを構築することができます。このオープン性、スピード、完全性の組み合わせこそが、Fastly をあらゆる CDN 戦略の最強の補完ツールにしているのです。

ScalePost : 可視性の回復とコントロールの再獲得

ここ数週間、Fastly は、Fastly プラットフォーム上に構築された、コンテンツのスクレイピング時に所有者が収益を得られるようにするための一連のソリューションを調査しました。この新しいカテゴリーに加わったのが ScalePost です。ScalePost は、コンテンツやブランドが AI による回答でどのように引用されているか、どのような位置付けで使用されているかを測定し、パブリッシャーやブランドオーナーが重要な場面におけるプレゼンスをどのようにして拡大すればよいかを提示してくれます。

従来の分析では人間によるトラフィックの流入元やページビューしか測定できず、記事やブランドが AI 生成の回答に使われているかどうかは分かりません。しかし、LLM プラットフォームが自分のコンテンツやブランドをどう利用しているかを理解すれば、情報に基づいた意思決定が可能になり、AI による回答に表示されやすいコンテンツやフォーマットを整えることで回答エンジン最適化 (AEO) における可視性を最適化したり、ライセンス契約やパートナーシップがすでに活発な分野や今後需要が高まりそうな領域で収益化の機会を探ったり、不正なクローラーをブロックするルールやアクセス条件を設定したりすることができます。

ScalePost は実行可能なシグナルを既存のワークフローに直接提供します。統合 API により企業の「AI 検索フットプリント」が可視化され、どの URL、見出し、エンティティが LLM の回答に利用されているのかを確認できます。分類データによって、どのボットを許可、制限、ブロックするかなど、きめ細かなポリシーをエッジで適用できるようになり、パフォーマンス指標や AEO インサイトによって最適化戦略に必要な情報を得ることができます。ネットワークエッジで稼働し、リアルタイムのインサイトを提供するためにゼロから設計されたアーキテクチャに基づいた Fastly のエッジネイティブな可視性と、ScalePost の相関レイヤーを組み合わせることで、Fastly のお客様は AI ボットトラフィックを検出、分類、管理するための、即時で、信頼できる、開発者に優しい方法を得ることができます。

まとめると、ScalePost は以下の機能を提供します:

  • AI 検索フットプリントの可視化 : 人気のチャットボット上で、自社の記事、見出し、ブランドがいつ、どこで、どのように登場しているかを確認できます。これは中核的な AEO シグナルです。

  • 言及とコンテキスト : どのコンテンツやブランドが AI による回答で最も優れたパフォーマンスを示しているかを把握し、競合・同業他社と比較できます。

  • AEO のための実用的なインサイト : ページビューやクリックを超えて、AI プラットフォームがどのようにリーチを形成し、ブランド認知に影響を与えているかを理解できます。

隠れたインフラストラクチャコストを明らかにする

ScalePost は、エンジニアリングチームやオペレーションチームが従来の分析では見落とされがちなインフラストラクチャコストの増加を説明するのにも役立ちます。大規模なクローリングを行う AI ボットは、帯域幅、オリジンエグレス、コンピューティング使用量を大幅に押し上げますが、人間のセッションに結びつかないため、流入元レポートや収益レポートには現れません。その結果、インフラストラクチャ支出と測定可能な収益の間にギャップが広がります。ScalePost は、AI ボットのリクエストを分類し、エッジレベルのログと相関させることで、インフラストラクチャコスト増加の真の要因を明らかにします。これによりチームは収益を生まないトラフィックを定量化し、キャッシュや配信ポリシーを調整し、AI 利用を制限、ブロック、ライセンス化する判断を下すことができます。言い換えると、ScalePost は説明できないコストを管理可能なアクティビティに変換します。

Fastly の HTTPS リアルタイムログストリーミングにより、人間の訪問に影響を与えることなく、簡単に ScalePost を有効化することができます。ScalePost を有効にすると、リアルタイムダッシュボードと履歴トレンドに即座にアクセスでき、AI が貴社のコンテンツをどの用に利用しているかを明確に可視化できます。

詳細については、scalepost.ai および Fastly の AI ボット管理のページをご覧ください。