CEO Srivishnu Piratla 氏とのインタビュー : コミュニティの活性化に貢献している Tech for Good の活動

私たちは、世界をより信頼できる場所にするためにテクノロジーを活用すべきであると確信しています。そこで、信頼できるお客様やパートナーと協力し、オープンソースおよび非営利団体の支援プログラムを通じて非営利団体やオープンソースのプロジェクトを支援し続けています。そのパートナーの1つが Tech For Good です。この団体は、社会的・経済的に恵まれないコミュニティに技術的なソリューションを提供することを目的としています。

Tech for Good はその活動を通じて、数えきれない程多くの人々の生活を改善してきました。彼らは、これまで恵まれない地域のコミュニティセンターやユースセンターでクラスや講義を開催し、コンピュータサイエンスの普及に努めています。Tech For Good は、コミュニティセンター、インターネットサービスプロバイダー、ネットワークインフラストラクチャプロバイダーとのパートナーシップを通じて、誰もが高速インターネットを利用できるようにすることを目指しています。また、電子デバイスの回収活動を推進し、回収品を再生センターで適切に処理することで電子デバイスの不適切な廃棄を防止しています。

今回、Tech For Good とその活動について、CEO の Srivishnu Piratla 氏にお話を伺いました。

Hannah : まず Tech for Good について教えてください。どのような経緯で発足したのですか ?

Srivishnu : 私たちは地元のボストンに拠点を置く非営利団体です。2年前、私は2人の友人と一緒に人々を支援するために準備を開始し、コミュニティの若者を対象に授業を始めました。そこで、実際に非営利団体を設立した方がより大きな影響を与えられることに気づきました。

それ以来、私たちは成長を続けています。Tech for Good は、世の中を良くするためにテクノロジーをどう活用できるかということを体現しています。私たちは巨大企業がリードする世界に住んでおり、それらの企業の中には人々を助けるために社会貢献をしようとするものあれば、そうでないものもあります。しかし、企業は最終的には利益を重視せざるを得ません。私たちは利益の追求ではなく、人々を支援することを目的にテクノロジーを構築し、利用したいと考えています。そして、他の方々にも同じように考えてほしいと願っています。

Hannah : Tech for Good がコミュニティで行ってきたことのなかで、最も影響の大きい活動について教えていただけますか?

Srivishnu :1つ目は、クラスでの授業です。こでまでに500人以上の子供たちに教えてきましたが、彼らの多くはボストン地域の恵まれないコミュニティの子供たちです。今後、提供するクラスを拡大し、より多くのコミュニティを支援することを計画しています。最近ではドーチェスターとスプリングフィールドで活動していますが、この辺りでサービスが行き届いていない他の地域も検討しています。また、他の州や国にも展開していきたいと考えています。

2つ目は、Ekal というインドの団体とのコラボレーションです。私たちは今、農村地域の学校に衛星インターネットアクセスを提供し、オフラインで教育を提供するシステムを開発しています。今後は、このシステムをフルパッケージ化して、世界中の農村地域の学校や教育施設に展開していく予定です。私たちの目標は、携帯通信サービスが利用できず、衛星からの受信も困難な、インドの中心地から遠く離れた農村地域にインターネットへのアクセスを提供することです。

Hannah : とても素晴らしいですね。そのプロジェクトの開始に向けて多くの労力が費やされてきたことと思います。そのプロジェクトでとくに苦労したことは何ですか?

Srivishnu : コストは間違いなく懸念材料です。そこでユーザーが昼間に行ったリクエストを、衛星インターネット通信が最も安い夜の時間帯にオフロードするネットワークの構築に取り組んでいます。これを実現するために Fastly を利用し、ネットワークエッジとユーザーにできるだけ近づけて、遅延を最小限に抑えることを計画しています。エッジから教材を配布できるのはとても助かります。

Hannah : では、Tech for Good の活動に参加するにはどうすればよいですか?

Srivishnu : 3つの方法があります。1つ目はボランティアです。私たちはたくさんの授業を行うと同時に、多くの開発作業にも取り組んでいます。多くの教材を作成していますので、そのお手伝いをしていただける方を常に探しています。スキルは問いません。いつでも、いろいろなことにボランティアを募集しており、トレーニングも提供します。

2つ目はインターンシップです。これはかなり大規模です。毎年夏にインターンプログラムを実施しています。この夏は、20の大学から約40名のインターンが参加しました。年の初めにインターンのグループを集めて、何をしたいのか、夏に何を達成したいのかについて話を聞きます。そして、それに基づいてグループを作り、その目的に沿ったプロジェクトを作成します。繰り返しになりますが、すべてはコミュニティを支援するプロジェクトです。夏のインターンシップ期間中、私たちはメンター、リソース、フィードバック、ガイダンスを提供します。そして最後には、それらのプロジェクトをオープンソース化し、より多くのコミュニティでその成果を活用したり、さらに発展させたりできるようにしています。もちろん、彼らの採用を検討している企業にもプロジェクトを見てもらうことができます。

3つ目は寄付です。他の非営利団体と同じように、活動するにはお金がかかります。1ドル1ドルが違いを生むのです。

Hannah : ところで、地元のコミュニティに多くの貢献をしてきたご自身の経験から、地域でボランティア活動に参加したいと考えている人たちに何かアドバイスはありますか?

Srivishnu : 何よりもまず、自分ができる範囲でコミュニティに貢献することが大切です。技術的なことでなくても、食料の配給所や高齢者施設でボランティア活動をするのもいいでしょう。何でもよいのです。良いことをしたいという気持ちがある限り、できることが必ずあるはずです。模範を示すことも大切です。つまり、あなたが支援を始めることで、他の仲間も支援するようになり、ムーブメントが起きるかもしれません。

オープンソースおよび非営利団体の支援プログラムを通じて、Tech For Good のような団体をサポートできることは私たちの誇りです。プログラムの詳細を参照して、参加方法をご確認ください。

Hannah Aubry
Senior Community Manager
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Hannah Aubry
Senior Community Manager

Hannah Aubry は、オープンソース開発コミュニティにおけるリーダー的存在で、特にコラボレーションや思いやりを促すオープンシステムの構築に力を入れています。Hannah は、Fastly のオープンソースプログラム「Fast Forward」のコミュニティマネージャーを務めながら、非営利団体「CHIditarod」にボランティア参加し、運営組織の中心メンバーの一員としてシカゴの食料不足問題の解決に取り組んでいます。Hannah を鳥に例えるとすれば、ベニヘラサギがぴったりです。Mastodon のユーザーネームは @haubles@fosstodon.org、Bluesky のハンドルネームは @haub.les です。

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