プレスリリース

Fastly、新型コロナウイルスのインターネット パフォーマンスへの影響に関する調査結果を発表

カリフォルニア州サンフランシスコ(2019 年 4 月 8 日)- 主要エッジクラウドプラットフォームを提供するFastly, Inc. (NYSE: FSLY)は本日、2020年1月から3月の間に観測されたインターネット上におけるトラフィックパターンを発表しました。分析により、2020年3月末時点で新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの影響を最も受けている米国の主要な州や世界各国における地域的な傾向およびゲーム、ストリーミング、デジタル出版、ソーシャルメディア、EdTechなどの各領域における動向を明らかにしています。Fastlyは、インターネットの質の低下は、休校や在宅指示などの各地域における政策の実施が大きく関係していると結論づけています。ほとんどの領域でトラフィックの増加傾向が見られ、デジタル出版は調査対象の中で最もトラフィックが増加しています。


FastlyのChief Architect/FounderであるArtur Bergman は次のように述べています。「総じて、インターネットは健全な状態にあります。こうした傾向は地域によるものもありますが、最新のウェブサイトやアプリケーションは、変化するインターネットの状況に適応できています。仕事、娯楽、家族や友人との連絡など、あらゆる点でインターネットが人と人を結びつけています。そして、数ヶ月前と比較してトラフィックは増えていますが、インターネットには回復力があります。」


インターネットの品質低下と各国における政策の変化との相関性
Fastlyは、影響を受けた地域のインターネット品質を理解するために、 2つの重要な指標を使用しました。それは、インターネット利用の変化を反映してその地域に提供されるトラフィック量の変化と、インターネット品質を反映してサーバーで測定されるダウンロード速度の変化です。Fastly の分析によると、パンデミックの影響を大きく受けた地域ではトラフィック量が増加しており、休校やロックダウンに関する公共政策の発表や施行と一致しています。


ダウンロード速度は、休校、隔離、ロックダウンの影響で自宅に閉じこもるようになると、低下傾向にあります。Fastly が観測した品質の低下は、ネットワークや相互接続の外で起きており、地域の政策や人口移動と強い相関関係があるようです。すでに在宅指示を受けている地域では、インターネットの品質がこれ以上低下する可能性は低いことを示唆しています。


Fastlyは、フランス、イタリア、日本、スペイン、英国を対象に調査を行いました。米国では州ごとに政策転換が行われているため、新型コロナウィルスで最も打撃を受けた4つの州(カリフォルニア州、ミシガン州、ニューヨーク州、ニュージャージー州)の動向を調査しました。その結果、地理的トラフィックに以下のような影響が見られました。
1ヶ月間のトラフィックの傾向:それぞれのトラフィックのベースラインから分析したところ、日本とカリフォルニア州を除くすべての地域でトラフィックの増加により、ダウンロード速度が低下したと報告されました。
特にイタリアでは、トラフィックが 109.3% 増加し、ダウンロード速度は 35.4% 減少しました。
日本はトラフィックが31.5%増加しましたが、新型コロナウイルスの影響を受けている他の分析対象国とは明らかに異なり、ダウンロード速度は9.7%増加していました。日本のインターネットインフラは、このトラフィックの増加を吸収できているようです。
米国では、ニューヨーク州とニュージャージー州でトラフィックが44.6%増加しましたが、ダウンロード速度の低下は5.5%と比較的緩やかなものでした。
カリフォルニア州はトラフィックが46.5%増加したものの、ダウンロード速度は1.2%増加しました。日本と同様に、カリフォルニア州のインターネットインフラはこのトラフィックの増加を吸収できています。


休校と地域における在宅指示/命令:フランスでは、政府が 3 月 12 日に休校を発表した直後に トラフィックが 45.4% 増加したことが確認できています。このトラフィックの増加はダウンロード速度の目立った低下を示しませんでしたが、学校が閉鎖され、全国的なロックダウンが発動した3月17日には、ダウンロード速度が20.6%低下しました。イタリアでは、北イタリア各地のロックダウンに関する情報が公開され始めた2月19日頃からトラフィックが47%増加しました。2月24日に休校が実施された後、2月18日から2月24日までの間に約9.2%の速度低下が見られました。日本では、休校の発表が行われた2月25日から2月29日までの間にトラフィックが38%急増し、速度が9.2%低下しました。スペインでは3月12日に休校が発表されたことでトラフィックが26.2%増加し始めましたが、速度の低下は見られませんでした。
ユーザーエクスペリエンス:欧州各国では、大手ストリーミングプロバイダーやビデオ・オン・デマンドプロバイダーが、インターネットの急激な負荷の高まりを防ぐために、3月19日頃からビデオストリーミングのデフォルトビットレートを下げることを発表しました。フランス、イタリア、スペインのトラフィックとダウンロード速度を分析すると、削減はインターネット品質の大幅な改善にはつながっていないようですが、それ以上の悪化を防ぐという点では役立っているかもしれません。さらに、ヨーロッパ以外では、コロナウイルスの発生以前に低速のインターネットに接続していた人は、高速のブロードバンドを利用している人よりも劣化が進んでいる可能性があります。高品質な 100 Mbps のインターネットを利用している人は、ダウンロード速度が35% 低下したことには気づかないかもしれません 。なぜなら、一般的な1080pでの動画のストリーミングに必要な速度は 6 Mbpsで、低下した 65 Mbps のダウンロード速度内に収まっているからです。しかし、10 Mbps程度の低速のインターネットに接続している人は、品質の低下に気づく可能性があります。なぜなら1080pの映画は、低下した 6.5 Mbpsで収まるよう、現在自動的に画質を720pに落とされている可能性があるためです。
これらの調査結果から、速度の低下は、トラフィックの増加だけではなく、家庭でのインターネット利用の増加は人の移動と一致している可能性があることがわかりました。一般的に、ほとんどの地域でダウンロード速度が安定したのは、休校やロックダウンが完全施行された後で、大半の人が在宅するようになってからでした。ほとんどの地域では、これは 3 月中旬から下旬に発生しました。


情報およびエンターテインメント分野での増加
Fastlyは、2つの期間で1秒あたりの平均リクエスト数(RPS)を週単位で比較することで、領域別のインターネットアクティビティを分析しました(2020年1月6日と2020年2月16日、および2020年2月16日から2020年3月29日まで)。1月~2月の時点では、パンデミックに対する注目度が現在ほど高まっていなかったため、自然増であると考えています。2月16日~3月29日の期間では、コロナウイルス関連の感染が拡大していたため、コロナウイルスに対する行動変容を理解する上で有益なものでした。


該当の期間に、各領域で以下のようなトラフィックパターンが観察されました。


ストリーミング:2月16日から3月29日までの間に、ストリーミングの週平均RPSが29.6%増加しました。この顕著な増加は、ゲームと同様に、ロックダウン中やソーシャルディスタンスを実践する中で、ストリーミングメディアコンテンツへの関心が高まったことが要因と考えられます。
ニュースとデジタルパブリッシング:分析対象となったすべての領域の中で、これらのブランドは、2月16日から3月29日までの週平均RPSが70.16%と、週をまたいで最も大きく上昇しました。この上昇は、今年の第1四半期において、新型コロナウイルス関連コンテンツに対する注目度が高まっていったことと関連していると考えられます。
ソーシャルメディア: ソーシャルメディアのプラットフォームでは、2月16日から3月29日までの間に、週平均RPSが40.88%増加しました。この増加は、多くの人が様々なソーシャルメディアプラットフォームを活用し、つながりを保ち、やり取りをしていることを示唆しています。
GIF画像:GIF画像(ミーム)の作成および共有サービスを提供するブランド企業は、2月16日から3月29日までの間に、平均RPSが前週比で30.28%増加しました。この急増は、日常生活に支障をきたすような困難な時期を乗り越えるために、一部の消費者がユーモアのあるコンテンツに注目している可能性があることを示唆しています。
ゲーム:2月16日から3月29日までの間、ゲームは週平均RPSが28.54%増加しました。これは、自宅待機中に多くの人がゲームを楽しんでいる可能性があることを示しています。
EdTech:2月16日から3月29日までの間に、EdTech領域では週平均RPSが前週比34.55%と急増したことが明らかになりました。これは、より多くの学齢期の子供たちが自宅で学習をするようになったことで、EdTechプラットフォームの活用が拡大している可能性を示唆しています。


調査結果の詳細については、Fastlyブログ (英語) をご参照ください。Fastlyが世界的なインターネットアクティビティの増加にどのように対応しているかについての詳細については、「リモート社会におけるキャパシティプランニングとネットワーク拡張 (英語)」をご覧ください。


調査方法と出典
Fastlyは、地域別のトラフィック分析に、以下の指標を使用しました。これは、Fastlyのパフォーマンス監視インフラの一部として、接続終了時にサンプリングされたTCP接続統計(tcp_info)から収集したものです。


トラフィックは、すべてのサーバーから様々な地域に配信された1日あたりの平均データバイト数を表しています(tcp_info の acked_bytes フィールド)。
ダウンロード速度は、TCPが地域からのすべての接続に対して報告した配信速度を1日平均で表しています(tcp_infoのdelivery_rateフィールド)。報告された値は平均値ですが、ダウンロード速度の様々なパーセンタイルはすべて平均値と同様の傾向と比率を示しています。
Fastlyは、領域ごとのグローバル分析に、すべてのサーバーで記録された1秒あたりの平均リクエスト数(RPS)を測定しました。RPS は、当社のサーバーでエンドユーザーから 1 秒ごとに受信したリクエストの数です。


各地域における政策変更や発表が行われた日付に関する情報は、報道、国、地域、州、地方の発表日に基づいています。The COVID Tracking Projectジョンズ・ホプキンス大学システム科学工学センター(CSSE)による2019年新型コロナウイルス COVID-19(2019-nCoV)データリポジトリにより、地域グラフ上に確認されたCOVID-19の症例の軌跡を表示しました。

Fastly について

Fastly は、誰もが好きなこととより深くつながっていられるようサポートしています。Fastly のエッジクラウドプラットフォームにより、お客様はエンドユーザーに限りなく近い、インターネットのエッジでアプリケーションを処理、提供、保護し、優れたデジタルエクスペリエンスを迅速、安全、かつ確実に提供することができます。エッジクラウドプラットフォームは、最新のインターネット技術を活用し、高い可視性と低遅延により、プログラマブルでスピード感のあるソフトウェア開発に対応するよう設計されており、パフォーマンスとセキュリティ両方の観点から開発者のイノベーションを支援します。Fastly のお客様には、国内では日本経済新聞社、メルカリ、クックパッド、サイバーエージェント、海外では Pinterest、The New York Times、GitHub など、世界的に著名な企業が多数含まれます。詳細は Fastly.com/jpをご覧ください。また、Twitter@FastlyJapan および Facebook でも最新の情報を提供しています。

Fastlyについて

Fastly は、世界で最も人気のデジタル企業に利用されています。これらの企業が高速かつ安全、スケーラブルなオンライン体験を提供し、利用者の期待に応え続けるためのサポートを行っています。さらに、多くのお客様に信頼されている Fastly のエッジクラウドプラットフォームにより、技術的イノベーションの加速、進化し続ける脅威への対策、そしてオンデマンドでのスケーラビリティを実現しています。2011 年に創業した Fastly は、国内では日本経済新聞社、メルカリ、クックパッド、一休、海外では Airbnb、GitHub、Alaska Airlines、Pinterest、Vimeo、The Guardian、The New York Times、Ticketmaster といったサイトで採用されています。詳細は Fastly.com/jp/ をご覧ください。また、Twitter @FastlyJapan でも最新の情報を提供しています。

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