同僚の Hossein Lotfi が先日、Fastly の最新ネットワークデータの詳細な分析に基づくブログ記事で説明したように、Fastly プラットフォームが受信した AI によるリクエストは、人間によるリクエストよりも約6.5倍のペースで増加しています。自律した機械間通信のトラフィックが、すべてのインターネットリクエストの半分近くに達しつつある今、企業はこれまでに経験したことのない状況に直面しています。
AI トラフィックの影響が拡大する中、企業はどの AI インタラクションが価値を生み、どれがリスクを生み出すのか、そしてその両方にどう対応すべきかを判断する必要があります。悪質なボットを阻止することは依然として重要ですが、それだけではもはや十分ではありません。明確な戦略がない場合、このようなマシントラフィックの管理がビジネスにおいて根本的な課題となります。ほとんどの企業は、止めるべきトラフィックと価値をもたらすトラフィックの違いを確実に見分けることができません。
ブロックは戦略の半分にすぎない
ほとんどの企業はボットの判別ができていません。自動化されたトラフィックの増加は認識しています。アプリケーションや API、インフラストラクチャにかかる負荷も感じています。AI システムが自分たちのコンテンツにアクセスしていることは把握していますが、多くの場合、どのシステムが、なぜアクセスし、何をしているのか、また、その活動が価値を生み出しているのかどうかを把握できていません。
すべてのボットをブロックしさえすれば、問題を解決できるのでしょうか?未知のリクエストが殺到すると、そうしたくなるものです。一部の自動化されたトラフィックは、確実に止める必要があります。悪意のあるボット、クレデンシャルスタッフィング攻撃、過度なスクレイピング、在庫の買い占め、ポリシーに違反するクローラー、不正な自動化プログラムは、現実的なリスクを生み出します。
しかし、デフォルトでのブロックは、「完全な戦略」を意味しません。すべての自動化されたリクエストを同じ種類の脅威として一括りにして扱うと、違いが失われ、一元化された解決策に集約されてしまいます。これにより、一部のリスクを軽減できるかもしれませんが、将来の顧客をブロックし、配信を減少させ、ユーザーエクスペリエンスの質を低下させるだけでなく、AI システムとデジタルアセットのインタラクションの中身を把握できなくなる可能性もあります。
AI トラフィックに対する2社の異なる対応
AI トラフィックをめぐる議論は、「許可」対「ブロック」の構図で語られることがよくあります。企業が下す選択は、ビジネスに大きな影響を与えかねません。
以下のグラフで示される、2つの大企業の例を見てみましょう。一方の企業ではフェッチャーのトラフィックが急増し、それらのブロックを開始するポリシーを導入しました。コンテンツの権威性を維持することが目的と思われます。他方の企業では意図的にそれらをブロックせず、その結果、複数か月にわたってフェッチャーの数が増加しました。


単純に AI トラフィックをブロックする企業は、短期的にはより安全だと感じるかもしれません。しかし、今の新しいインターネット環境では、自らの存在感を消してしまっている可能性があります。では、どうすればよいでしょうか?
エッジで判断する
人間のトラフィックと機械のトラフィックは現在、同じインフラストラクチャを共有していますが、行動はまったく異なります。業界をリードするデジタル企業は、すでにエッジでリアルタイムの決定を行っていますが、AI トラフィックの急増により、他の企業にとってもこれが現実的な解決策となりつつあります。すべてのリクエストがエッジを通過するため、リクエストがコストやリスク、レイテンシを発生させる前にトラフィックの検査、ポリシーの適用、アプリケーションの保護、配信の高速化、オリジンへのアクセス管理などを行う上で、エッジはうってつけの場所です。
そして、これを実現させるには明確さが必要です。どの AI システムがデジタルアセットにアクセスしているかを把握し、その行動パターンを理解した上で、有用な自動化プログラムと望ましくない自動化プログラムを区別する必要があります。しっかりした戦略があれば、すべてのマシンを受け入れる必要も、すべてのマシンを締め出す必要もありません。目標は、各リクエストの正確な意図と影響に基づいて対応することです。
マシントラフィック戦略の策定
あらゆる企業が、自社の目標と優先事項に基づいて戦略を練る必要があります。旅行関連のプラットフォームで効果的な戦略が、パブリッシャーにとっても有効であるとは限りません。最も上手く適応している企業は、可視性、コンテキスト、精度の3つの重要な領域に注力しています。
どのマシンが自社のサイトやアプリケーション、API、コンテンツとやり取りしているのかを把握するための可視性を取得します。
それらのシステムが何にアクセスしているのか、どのくらいの頻度で再訪しているか、ポリシーを順守しているか、ビジネス価値を生み出しているかどうかについてのコンテキストを構築します。
正確を期して応答します。マシンの意図に応じて、リクエストへの応答を加速させたり、異議を唱えたり、別の場所にリダイレクトしたり、あるいは特定のボット向けに調整されたデータを提供するためにレスポンスをその場で書き換えたりすることもできます。
私たちは、お客様がこのようなマシントラフィック戦略をエッジで実行できるよう支援しています。Fastly はすべてのリクエストのパスにおいて、 パフォーマンス、セキュリティ、ボット管理、オリジンへのアクセスのバランスをリアルタイムインテリジェンスによって実現するために必要な可視性、コンテキスト、精度を提供します。私たちは、組織が有益な自動化プログラムと望ましくないアクティビティを区別できるよう支援します。
インターネットはもはや人間だけのものではありません。リスクを生むマシントラフィックもあれば、価値を生むマシントラフィックもあります。この違いを見極め、それぞれに適した対応をする企業こそが、未来をつかむことができます。
将来の見通しに関する記述について
これらの記事には、Fastly の想定や仮定、およびこれらの記事の発表日の時点において Fastly が入手している情報に基づいた「将来の見通し」に関する記述が含まれています。将来の見通しに関する記述には、既知および未知のリスク、不確実性、ならびにその他の要因が影響する場合があり、これらによって実際の結果、パフォーマンス、または成果が同記述において明示的または暗示的に示されたものと実質的に異なる可能性があります。これらの記述には、AI および自動化トラフィックの将来的な成長とそのスピード、および構成に関する予測、エージェンティックワークロードおよび AI アシスタントの導入率と規模、AI クローラーおよびフェッチャーの行動パターン、自動化リクエストが Web インフラストラクチャに与える影響、ならびに Fastly Bot Management を含む Fastly のプロダクトおよびサービスのカスタマーエクスペリエンスに関するパフォーマンス、能力、および期待を含む記述が含まれますが、これらに限定されません。法律の規定による場合を除き、Fastly はこれらの将来の見通しに関する記述を公に更新する義務、および実際の結果が同記述において予想されたものと大きく異なる可能性がある理由について更新する義務を負いません。実際の結果が大きく異なる原因となり得る重要な要因は、2025年12月31日に終了した事業年度の Form 10-K による年次報告書および Form 10-Q による四半期報告書を含む、Fastly が米国証券取引委員会(「SEC」)に提出する報告書に随時詳述されています。SEC に提出したレポートのコピーは Fastly の Web サイトに掲載されており、また Fastly から無料で取得することができます。

